2019年度学部交渉の要求項目の趣旨説明

要求項目について

各要求項目は、「本文」と「趣旨説明」から構成されています。
・本文・・・要求する内容を簡潔に示したもの
・趣旨説明・・・要求する論拠とそれを支える資料、具体的な手続き等

本文は10月30日実施の第139期自治委員会第1回会議において決定されます。
趣旨説明は学部交渉の直前まで更新され続けます。今後実施するアンケートの結果も随時含める予定です。

ご意見を募集しています

本会会員(前期課程生)は、以下の媒体を通じて学部交渉で取り扱う要求項目に対して質問・意見を提出することができます。

10月29日まで利用可能な媒体:第139期自治委員会第1回会議の第8号議案「2019年度学部交渉の要求項目の決定」に対する質問状・意見書をご利用ください。受理された質問状・意見書は公示され、10月30日の自治委員会会議の場でこれに対する答弁が行われます。詳しくは当該ページをご確認ください。

いつでも利用可能な媒体:本会のメールアドレス(komaba@todaijichikai.org)・TwitterのDM・公式LINEアカウントにお気軽にお問い合わせください。担当者が返信いたします。
返信がご不要な方は、お問い合わせページのフォームから投稿いただくことも可能です。

 

各要求項目の趣旨説明(案)

(目次)
クリックで各項目に飛びます。

  1. 三鷹寮から豊島・追分寮への移行時の空白期間解消について
  2. 食事環境について
  3. コースツリーの作成について
  4. 後期課程に関するガイダンスについて
  5. UTokyo WiFiの増備について
  6. キャンパスプラザA・B棟へのエアコン設置と代替教室借用措置について
  7. 英語中級の抽選制度について
  8. 試験答案およびレポートの返却について
  9. 授業用スライド・資料等の配布について
  10. 進学選択制度の改善について

 

1 三鷹国際学生宿舎から豊島・追分国際学生宿舎への移行時の空白期間問題について

【本文】
三鷹国際学生宿舎から豊島・追分国際学生宿舎へ移行する学生について、居所・荷物置き場のない期間(空白期間)が生じている現状を改善すること。

【趣旨説明】
三鷹国際学生宿舎(以下、三鷹寮といいます。)は、経済的に困窮している学生を支援するため、寄宿料・共益金など月々支払うべき経費を、家賃の相場より安く設定している、教養学部生が住むことのできる寮です。三鷹寮に住む教養学部生のうち、相当の割合が豊島・追分国際学生宿舎(以下、豊島・追分寮といいます。)に移住します。この2つの寮も、三鷹寮と同様に経済的に困窮している学生を支援するための寮です。

しかし、現状では、豊島・追分寮の入居時期は三鷹寮の退去時期よりも遅く設定されています。すなわち、両者の間に「空白期間」が存在することになります。三鷹寮の退去期限日が3/20前後、豊島・追分寮の入居日が4/1であるため、その空白期間はおよそ10日となります。

この空白期間には、移住者はいずれの寮にも住むことができません。よって、移住者は約10日の間定住できる場所が存在しません。この期間、移住者たちは、友人の家に居候したり、帰省したりしているようです。中には、ホテルやネットカフェに滞在するという人もいます。また、引っ越し荷物をどこに置くかも問題となります。居住先に置かせてもらう人のほか、ロッカーやコンテナを借りる人、引っ越し業者の一時預かりサービスを利用する人もいます。

しかし、現状では移住者に大きな経済的・精神的負担がかかっています。まず、友人の家に居候する場合、10日もの長い間住まわせてもらうことは引け目になるでしょうし、ルームシェア状態というのはお互いに気を遣うものだと考えられます。ホテルやネットカフェに滞在する場合、当然大きな経済的負担がかかります。帰省は一見手軽な解決策ですが、この期間東京で行われるサークル活動などに参加することができなくなってしまいます。
次に、荷物置き場に関しても、居住先に置かせてもらう人はともかく、トランクやロッカーを借りるのにも、一時預かりサービスを利用するのにもお金は掛かります。

よって、学生自治会は、三鷹寮から豊島・追分寮に移住する人に大きな負担がかかっている現状を問題だと考えます。そのため、以下の解決策を提示します。

【解決策】
三鷹国際学生宿舎から豊島・追分国際学生宿舎に移住する学生の、3月における代替宿舎を提供すること。または、3月における居住費の補助を行うこと。

この案のうち、代替宿舎の提供を実行すると、3月に住む場所がない、という状態は解消されます。また、居住費の補助を実行すると、居住スペースを確保するための経済的負担が軽減されます。
三鷹寮から豊島・追分寮に移住する学生は、毎年およそ50人前後(昨年は50人、一昨年は55人)であることを考えると、一人当たりに3万円の補助を行うと仮定した場合、その費用はおよそ150万円です。十分実現性のある計画であると考えられます。
以上の理由により、学生自治会は、三鷹寮から豊島・追分寮に移住する学生の、3月における代替宿舎を提供すること、または、3月における居住費の補助を行うこと、を要求します。

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2 学生の食事環境について

【本文】
学生の食事環境を改善すること。

【趣旨説明】
学生の食事環境を改善するため、フードトラックの導入、「学食パス」の利用範囲拡大、自動販売機の設置の3点を要求する。

まず、フードトラックの導入については、学生の昼食の選択肢が広がるだけでなく、食堂の混雑が緩和されることが期待できる。既に飲食店から出店の要望があがっており、これは1食500円程度と学生にとって利用しやすい価格で料理を提供することが可能なものである。

次に、学食パスの利用範囲拡大は、大学生協がwebサイトで記載するところの学食パスの本来の目的である「食生活と食費の管理」を達成するために必要である。学生は昼食を購入する際、生協食堂だけでなく、生協購買部やフードショップ等も利用する。特に、生協食堂は昼休みの時間帯には混雑するため、前後の授業によってはあらかじめ昼食を購入しておかなければ間に合わないこともある。そのため、学食パスが生協食堂でしか利用できない現状において、食生活や食費の管理を学食パスで行うことは現実的でない。

最後に、自動販売機の設置は、昨年の学部交渉においても要求し、学部側から「検討する」という回答を得た。しかし、その後の進捗については明らかになっていない。昨年も述べた通り、キャンパス内の自動販売機の設置場所には偏りがある。加えて、今年行ったアンケートでは、飲料の自動販売機はキャンパス内に増やしてほしい飲食施設として食堂に次いで2番目に要望が多かった。

以上の理由から、冒頭で述べた3点を要求する。

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3 コースツリーの導入について

【本文】
本学部前期課程において開講されている講義について、学問分野ごとに、開講所属を越えたコースツリーを作成すること。

【趣旨説明】
本学前期課程では「リベラル・アーツ教育」が重視されており、多様な分野の講義が受講できるとされます。総合科目だけで「毎学期400~500もの講義が用意されて」(教養学部Webサイトによる)おり、それらの中から時間割や単位数が許す範囲で学生が自分の興味のある科目を受講できる制度となっています。

しかしながら、開講されている講義の多さに対して、科目間の関連は分かりづらくなっています。類似した分野や講義内容の科目が別の分類で開講されることさえもあります。例えば2018年度Aセメスターでは、総合科目Bの分類で「計量社会科学〔講義題目:統計プログラミング環境Rを使った社会科学のデータ分析〕」が開講され、シラバスによれば統計ソフトウェアRを用いて統計分析の基本技術を身につけます。一方、総合科目Fに分類されている「統計データ解析I〔講義題目:データサイエンス入門〕」においても同じくRを用い、分散分析、回帰分析の方法などを学ぶとされています。さらに、同じく総合科目Fに分類される「統計分析」では、経済の実証的分析を例にとりながら、回帰分析のより発展的な内容について扱います。これらはともに統計的分析の手法を扱うものですが、シラバス上ではそれぞれ離れた頁に掲載され、しかも異なる系列に分類されています。このような現状のために、自分の興味のある内容の科目を見つけられない可能性があると言えます。また、科目間の関連性がわかりづらくなっていることについては、科目の前後関係を理解しないままの履修登録につながることも考えられます。アンケートでは、「2年生が多く、数Ⅲの範囲を扱ってた」「1年次必修科目である熱力学の知識が前提となっていた」ために、1年次ではなく2年次に履修した方が良かった科目があると回答している学生がいました(資料n)。

本学では、科目間の関連を可視化するMIMASearchが導入されていますが、学生にほとんど利用されておらず、また使った学生からも「使いづらい」という評価が多く上がっています。本会が2019年10月に実施したアンケートでは、MIMASearchを利用して授業間のつながりをつかむことが「できた」と答えた割合は1割と、低くなっています(図n)。低い評価の主要因として考えられるのは、科目を十分に整理しきれていないということです。これは、MIMASearchでは検索した単語をもとに機械的に科目を分類しており、任意の語の検索に対応できる利点がある一方、検索結果を十分に整理しきれていないからです。前期課程の講義を「災害」のキーワードで検索した例を写真資料に示しましたが、科目が重なって表示されるために極めて読みづらくなっています。その上肝心の分類についても、「心理学」に基礎実験が分類されているなど、利便性の観点で大きな改善の余地が見受けられます。以上の理由から、新たな施策により学問分野ごとに科目を体系化し、科目の関連性をわかりやすく学生に示すことが、本学前期課程の教養教育の理念を実現するためには不可欠であるといえます。

そこで、前期課程において、例えば「法学」「物理学」「統計学」といった、大まかな学問分類ごとに、開講区分を横断したコースツリー(履修系統図、カリキュラムマップなどとも)を作成することを要求します。

コースツリーとは、「プログラムにおける科目間の関係と履修の順次性を表した図」(京都大学松下佳代氏)です。2008年12月の中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」では、「プログラムレベルでの学習成果の達成には、カリキュラム・マップ(注、コースツリーと同義)の作成が不可欠」とまで断じられています。京都大学や東京工業大学、北海道大学ではすでに全学的に導入が進められています。このうち東京工業大学の取り組みは、「カリキュラムの体系化に関する実践例」として中央教育審議会大学分科会の資料や高校教員向け雑誌『Kawaijuku Guidline』(2015 特別号)にも取り上げられ、評価を受けています。しかし、本学前期課程においては、化学部会がコースツリーに類する資料(写真資料参照)を作成しているのみで、この他には本学前期課程においてコースツリーが導入された例はありません。

コースツリーを導入することの利点として次の4点が挙げられます。

第一に、先述の通り、学生が科目の関連性を理解し、履修計画がより適切なものとなることが期待できます。先出のアンケートでは、既に導入されている化学部会のコースツリーを通して新たな化学関連の講義を知ったという人は、コースツリーを見たことがあると回答した人の半数にも及んでいます。

第二に、必修の基礎科目の学習意欲の向上が期待できます。それは、コースツリーを通じて、必修科目が他の応用的な科目への橋渡しになっていることを視覚的に掴むことができるからです。限定的な質問ではあるものの、アンケートでは、「もし1年次の科目(必修科目等)との繋がりが示された図のようなものがあったとして、1年次に履修するか2年次に履修するかの参考になると思いますか。」に対し、「そう思う」「ややそう思う」と回答した人の割合は8割を越えています。

第三に、教職員による科目編成にも寄与します。先出の京都大学松下氏によれば、講義を体系化しコースツリーを作成することには、教職員にとっては「自分の担当する科目と他授業科目との関係がわかりやすくなる」、「カリキュラムの見直しがしやすくなる」という利点があります。とりわけ本学前期課程では教養学部の各部会のみならず他学部や附置研究所といった複数の機関が講義を開講しています。コースツリーを分野ごとに作成することで、開講所属の垣根を越えて科目を体系づけることができます。その結果、松下氏が指摘した利点を本学前期課程では最大限に享受できると考えられます。

第四に、受験生にとっても利点があると考えられます。視覚的にカリキュラムを示したコースツリーによって本学前期課程の特徴への理解が向上することが考えられます。これによって、受験生が入学前から本学での学びを想像することができるでしょう。また、他大学のコースツリーと比較することで、自分にあった大学選びの材料として寄与するとも考えられます。アンケートでは、「入学時に本学前期課程のカリキュラムや、どんな授業が存在するかをどれくらい把握していましたか。」に対し8割近くが「あまり把握していなかった」「全く把握していなかった」と回答しており、受験生に対して本学前期課程のカリキュラムが十分に伝わっていません。このような現状を是正するためにコースツリーは有用であると言えましょう。

以上のように、コースツリーの作成は、学生、教職員、受験生いずれにも恩恵をもたらします。アンケートにおいても、4分の3の学生が本学前期課程でコースツリーを全面的に導入すべきかという問いに積極的な回答をしています。したがって、前期課程におけるコースツリーの作成を要求します。

(図表省略)

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4 進学選択に関する情報伝達の改善について

【本文】
次の1,2の施策により、進学選択に関する情報提供を改善すること。

  1. 後期課程進学選択に関するガイダンスの全資料を学務システムやホームページなどの電子媒体で公開すること。また、ガイダンスの回数を可能な限り増やすこと。
  2. 教養学部サイト内「進学選択」ページの閲覧性を改善すること。

 

【趣旨説明】
(1)
本学では前期課程生向けに後期課程の進学選択にあたっての参考として、秋には教養学部による進学選択の制度に関するガイダンスが、秋と4月中旬から5月中旬にかけては後期課程の各学部による進学選択のためのガイダンスが行われています。特に後者は、実際に進学先の先生などに直接触れることのできる数少ない貴重な機会となっています。これらのガイダンスの内容は多くの学生が学部選択の参考にしています。本会が2019年10月に実施したアンケートでは、進学選択において参考にした情報として「各学部・学科が実施するガイダンス」と答えた割合が8割を超えています。これらのことから、進学選択に関するガイダンスは、本学の進学選択の制度において重要な役割を担っているといえます。
しかしながら、ほとんどの学部学科はガイダンスを一度しか開催しておらず、都合により参加できない学生にとっては進学先選びにおける重要な機会の損失になります。その上、多くのガイダンスが他の学部学科と同じ日に並行して開催されるなどの理由により、物理的に参加できない場合も存在します。

このような進学先を決めるためのガイダンス参加の機会の損失は、本学の魅力である進学選択における重要な問題であるといえます。

そこで、このような問題を解決するために、進学選択に関するガイダンスで使用した資料を学務システム上および進学先の(教養学部の)ホームページで配布することを要求します。具体的には、後期課程進学選択に関するガイダンスにおいて使われるパワーポイントの資料、そのガイダンスでのみ配布されるような学部についての詳細な資料などがあたります。学生の要望も大きく、本会が2019年10月に実施したアンケートでは、「後期課程の各学部・学科が行うガイダンスのスライド・資料などをオンライン上で公開してほしい」との回答が、8割を超えています。加えて、教職員の都合上難しいとは思われるものの、可能な限り後期課程の各学部によるガイダンスの開催日程を増やすことを要求します。

 

(2)
教養学部のWebサイトには、「進学選択に関する情報」というページがあります。しかしながら、志望登録や進学定数などの発表、また平均点などの事務的な情報に重きが置かれてしまっています。「進学選択に関するFAQ」や「基本平均点計算例」などは学生にとって有用な情報ですが、レイアウトの都合上目立たず、見つけにくくなっています。また、後期課程のガイダンス情報や進学情報センターへのリンクが、ページ最下部の小さく「関連リンク」と書かれた中に、ハイパーリンクが貼られているのみで、特に説明もありません。そのため、学部学科選びの参考となるような情報に辿りつきにくくなっています。これらの要因が重なったためか、先出のアンケートでは、進学選択において参考にした情報として「前期教養学部のWebサイト」が最も低くなっています。

これらの現状を解決し、(1)にて要求したガイダンス情報の公開をより平易にすべく、次の2点の修正を要求します。

1点目は、「進学選択に関する情報」のレイアウトを変更することです。具体的には、「進学先選びのための情報」のような題で、「進学選択に関するFAQ」などと同列で、後期課程の各学部や進学情報センターの情報を扱うことが挙げられます。これにより、視覚的にリンクを見つけやすくなることが期待できます。

2点目は、後期課程各学部に関する情報を集約したページを作成し、一点目で要求した段落の中にリンクを貼ることです。このページの中で、後期課程各学部情報ガイダンス資料を集約して一括配布したり、ガイダンス日程情報や後期課程各学部の該当HPを集約して公開することで、学生が後期課程各学部に関する情報をより容易に得ることが期待できます。

以上のような施策により、進学選択の質が向上し、ひいては学生生活の質が向上することが期待できます。したがって、先に述べた2つの施策の実施を要求します。

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5 UTokyo WiFiの増備について

【本文】
講義棟に加え、図書館・食堂・フリースペースなど学生の自主学習に頻繁に使われる施設について、Wi-Fiを増備すること。

【趣旨説明】
講義教材の配布や課題の閲覧等が学務システムを活用する形で行われることが増えてきています。講義の場においての安定したインターネットへのアクセスはもちろん、講義外においても学生側が学内で課題や文献等にアクセスするには学内ネットワークは不可欠なものであり、このように、安定したWi-Fi環境の整備は学生生活の上で欠かせないものとなっています。昨年の学部交渉においては、講義棟のほか、自主学習やグループ学習の際もWi-Fiが不可欠だという実情に基づき、食堂・図書館等のWi-Fi設備増強を要求してまいりました。

今年度のアンケートでも、Wi-Fiに接続できないことへの指摘は多く、改善要望も多数見られました。

これらより、昨年に引き続き、UTokyo WiFiの増強を要望いたします。

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6 キャンパスプラザA・B棟へのエアコン設置と夏季の代替教室借用措置について

【本文】
キャンパスプラザA棟の壊れたエアコンを速やかに修理し、キャンパスプラザA棟、B棟のまだエアコンが設置されていない部屋に順次エアコンを設置すること。また、そのための予算を確保すること。加えて、エアコンが設置されるまでの例外的措置として、夏季休業期間中の5号館および7号館の教室借用を認めること。その際、教室借用の条件を緩和すること。

【趣旨説明】
キャンパスプラザにおいては現在、冷房がA棟の一部にしか設置されておらず、かつA棟設置の冷房についても複数の部屋において故障しており、大半の部屋で冷房が使用できていない。また故障している冷房は、学生会館委員会から度々修理の依頼を行なっているが、1年以上故障したまま放置されている部屋もある。夏季期間中キャンパスプラザで活動する学生は熱中症などの危機にさらされているのである。この現状を踏まえて、キャンパスプラザA棟の壊れたエアコンを速やかに修理し、キャンパスプラザA棟、B棟のまだエアコンが設置されていない部屋に順次エアコンを設置すること、また、そのための予算を確保することを要求する。

学部交渉ではキャンパスプラザのエアコンについて、2010年以降度々要求してきたが、状況は深刻なままである。具体的には、2010年10月26日に行われた学部交渉においては、「まったくエアコンがない状態は、非人道的」との認識が示され、「ワンフロアごとに、予算が付き次第、設置工事を行っていく」旨の学部としての方針が述べられた一方、2012年10月26日に行われた学部交渉では、「予算措置の中にはキャンパスプラザは含まれていない」という学部の認識が示された。その後学部交渉で明示的に扱われてはいないが、学生からの需要がなくなったわけではなく、むしろ近年の夏季の記録的猛暑によってエアコンの需要が高まっていると考えるのが自然である。

予算がつかない状態が長い間続いている中、来年以降速やかにエアコンを修理または設置することが難しいという場合でも、学生は熱中症の危機にあることに変わりはない。そのため上記に加えてエアコンが設置されるまでの例外的措置として、夏季休業期間中の5号館および7号館の教室借用を認めることを要求する。またその際、拡大教授会に携わる教員にコンタクトをとることが難しい場合もあるため、教員の直接の許可がなくとも教室借用が可能になるよう借用条件を緩和することを求める。具体的には、拡大教授会で学生会館委員が諸団体の代わりに借り、各団体に割り振ることや、貸していい団体をリストアップし、事前に拡大教授会を通してもらうことを考えている。

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7 英語中級の抽選システムについて

【本文】
英語中級・上級の履修・抽選システム、およびそれに関する履修の手引きの記述を改善すること。

【趣旨説明】
英語中級・上級の講義は、セメスター開始時に履修希望の登録が行われ、希望者が多数の授業については抽選が行われるが、希望したいずれに授業にも振り分けられないことがある(履修の手引きから引用)。そのため、英語中級・上級の抽選にすべて落ちた学生が、英語中級・上級の講義を履修するためには、履修認定カードを書き、履修する予定の初回の授業に出席して教員の許可印をもらう必要がある。英語中級・上級の履修登録は1Sセメスターと1Aセメスターにするのが標準的であるが、2019年度のAセメスターでは19の講義において再募集がかかったことから分かるように現在特定の教員の講義に抽選登録が集中し、抽選落ちする人が存在しており、上記のような手続きを負担に感じる人も少なくない。さらに、履修認定カードの許可印は先着順であるため、公平な履修登録方法とは言い難い。加えて、英語中級の再追加募集まで行くと、履修開始が遅れてしまうという問題も出てくる。履修の手引きにも、抽選に落ちた際にすべき手続きに関する記述はない。1年次で英語中級・上級の3単位分を取り切ることが標準的となっている中、上記のような煩雑な手続きにより学生が英語中級・上級の履修をできない可能性、ひいては次セメスターまでを見据えた履修計画の作成が阻害される恐れが生じている。そこで、我々が要求するのは抽選システムの改善、及びその改善の如何を問わず抽選に落ちた学生が英語中級・上級を履修するために必要な手続きを明記すること、である。その詳細を以下で述べる。

(A)案を採用する場合

抽選で全て落ちたとしても、強制的に何らかの授業に割り当てられるが、希望する場合UTASから履修登録を解除できるようにすること。

(B)案を採用する場合

1回目の抽選は今と同様に行うが、抽選に落ちたすべての人を対象として、自動的に2回目の抽選を行い、2回目では強制的に何らかの授業に割り当てられるようにすること。

上記のような抽選システムの改善ができない場合、履修の手引きに、英語中級・上級の抽選に落ちた際に英語中級・上級を履修するためには履修認定カードを教務課でもらい、履修する授業の教員の許可印をもらう必要があることを明記すること。

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8 試験答案およびレポートの返却について

【本文】
学生から定期試験の答案やレポートを返却するよう要望があった場合、必ず応じること。また、教員は学生に対し、希望があれば答案やレポートの返却ができるとアナウンスすること。

【趣旨説明】
現状、学生から定期試験の答案やレポートの返却についての要望があっても、それに応じてもらえるかどうかは現状各教員や部会の判断に委ねられている。即ち、教員がその要望を受け入れず答案やレポートを返却しなくても問題はないのである。実際に情報・図形科学部会では答案返却の要望を断っているという例がある。具体的には、昨年ある教員がその教員の「情報」の授業の受講者全員に定期試験の答案返却を行なっていたが、今年は部会の許可が下りなかったために答案返却がなされなかった。他にも、今年度に行った学部交渉アンケートでは、答案やレポートの返却を要望したが返してもらえなかった事例が6例あったが、いずれも返却されないはっきりとした理由が説明されなかったそうである。

こうした現状を踏まえた上で、次の3つの観点から、定期試験の答案やレポートの返却の重要性を述べる。第一に、現状では成績判定で不可をとった学生のみしか自分の成績評価を確認してもらうことができず、そうでない学生は自分の点数が明らかに教員の誤りと思われる場合であっても、答案返却が断られた場合は、成績評価が間違っていなかったかどうかを確認するすべが無いことが問題である。採点ミスが起こりうる可能性が十分にあるという上で、答案の返却が拒否されるということは、学生が採点ミスを確認する手段がなく、また試験の点数が進学選択制度に決定的な役割を果たすという点で不誠実な対応であると言わざるを得ない。第二に、試験での自分の間違いやレポートの批評を確認することによって学生は復習や学力向上に生かすことができる。大学での学びはテストを受けた時点で終わるものではなく、将来何らかの形で役に立つもののはずである。そのため自分の足りなかった部分が明確になる答案返却は、学生にとって非常に有意義なものである。第三に、学生からの需要も多い。学部交渉アンケートの結果によると、全ての答案とレポート返却を望む学生と希望した場合必ず返却されることを望む学生が全体のおよそ9割を占める。学生のなかにも教員の負担増加を懸念する声があった一方、このように答案返却を望む声は大きな割合を占めている。また答案返却を望む声が多いにも関わらず実際に返却を要望した人の割合が大きくないことから、学生は、頼めば場合によっては返却してくれるということを知らないため頼まず、教員はそれによって答案返却の需要が少ないと勘違いしてしまうという可能性が考えられる。以上の観点から、学生から定期試験の答案やレポートを返却するよう要望があった場合、教員は必ず応じることを要求する。加えて、学生側に、答案やレポートの返却が可能であることを周知させるために、教員は何らかの発信をすることを要求する。

 

9 授業用スライドの配布について

【本文】
履修者が希望する場合、スライドを教員からもらえるようにすること。

【趣旨説明】
学部交渉アンケートにおいて、約15%の人が、教員に授業用資料の配布を求めてももらえなかったという経験をした、と回答している。学生が授業の内容を復習するために必要な資料が手に入らないという状況は改善すべき問題である。ここでは、配布される資料と違い、紙媒体に印刷されない限りコピーすることができないスライドのデータに限定して要求をする。

スライドのデータは紙媒体に印刷されたりデータとして配布されない限り、その内容を完全に得るためには授業中に逐一写真を撮る必要が出てくる。このような行為は学生にとっても負担であり、また他の履修者の迷惑にもなる。授業を聞いていればスライドのデータは必要がないという意見もあるかもしれないが、スライドの内容をすべて手元に書き写すというのは実質的に不可能であり、また書いてあるスライドの内容を書き写したために教員の話を聞きそびれるなどの事態が起こる可能性もある。上記のように、スライドを配布しないことにより履修者の効果的な学習が阻害されることは明らかである。

過去に類似した要求を学部交渉にしたところ、レジュメのデータを配布してしまうと講義に出席しない学生が出てきたために、配布を中止せざるを得なかったケースも存在する、という回答が学部側から出された。しかし、講義に出席させたいのであれば、出席カードを記入させたり授業の最後にコメントシートを提出させたりするなどの措置をすればよく、データの配布をしないことにより真面目に受講している学生が割を食うのは不合理である。他に配布することが厳しい理由として著作権の問題が考えられるが、著作権に抵触する恐れがある場合、そのような文言や画像を削ったデータを配布すればよく、現にそのような形でITC-LMS上などでデータを配布している教員もいる。確かにそのような処理をすることは教員にとって多少の負担があるだろうが、講義を受け持つ以上、それは教員にとって当然の責務だと考える。現状、スライドの配布に関しては部会の判断が介在し、そのために時として教員が配布の要望に応えようとしても配布ができないことがあり、この状況は好ましいものとは言えない。ゆえに、スライドの配布に関して部会の判断は介在させず、学生がスライドの配布を求めた際、教員はそれに応えることを要求する。

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10 進学選択制度の改善について

【本文】
進学選択で用いられる点数のために、本学部前期課程におけるリベラル・アーツ教育の理念が損なわれている現状を改善すること。

【趣旨説明】
本学部前期課程では、「リベラル・アーツ教育」が教育の核とされています。これは、1・2年次の間は特定の専攻を持つことなく、学生が特定の分野に偏ることなく社会・人文・自然を幅広く学ぶことを期待された制度です。さまざまな分野の学問に触れることで、固定観念や先入観に縛られない自由な思考と豊かな判断力が涵養される、というねらいの元に前期教養課程の教育が行われています。この教養教育とセットになっているのが、後期課程への進学の制度である「進学選択」で、学生は1・2年次の教養教育で学んだことを元に、自らの関心に沿って進学先を選び、志望することができます。

このように本学のカリキュラムにおいて不可分な制度であるリベラル・アーツ教育と進学選択ですが、理想的な共存ができているとは言えないのが実状です。それは、進学選択で希望の学科に進むためには、前期課程で一定以上の点数を取らなければならない場合があるからです。その結果として、「点数を取りやすい科目・先生」あるいは「点数を取りづらい科目・先生」といった情報が流布し、進学選択に影響が出そうだからという理由で履修を取りやめる学生も少なくありません。実際に、学部交渉アンケートにおいて、回答者の39%が、得点の見込みを理由に関心のある授業の履修を取りやめたことがあると回答し、履修の取りやめを検討したことがあると回答した人と併せると70%に上ります。これは、学生が幅広い分野を学んで総合的な視点や自由な思考力を養う、というリベラル・アーツ教育の理念に悖る現状であると考えます。

以上の問題を改善するために、得点算出の方式について以下のことを要求します。

(1) 現状の得点(基本平均点)算出の意図を明らかにすること

現在、多くの学部・学科で用いられている基本平均点は、基礎科目と総合科目の決まった単位数を重率1で算入し、基礎科目の社会科学・人文科学や総合科目については所定の単位数を超過した場合、点数の低いものは重率0.1で算入する、という加重平均の方式が採られています。『進学選択に関するFAQ』にも記載がある通り、この制度を利用して所定枠を超える単位を取得することで基本平均点を高くすることは「追い出し」と呼ばれ、たとえ低い点数を取ってしまったとしても他の単位でリカバリーできるようになっています。

とはいえ、取得できる単位数に限りがある中で最終的には高得点の単位を取ることが必要で、履修を決めるにあたって「得点の見込みを重視する」「ある程度重視する」と回答した学生が73%もいる現状には変わりありません。現在の得点算出方法を採用している意図が明らかにされれば、学生も履修や進学に関してより明確な見通しを持つことができると考えられます。

(2) 基本平均点算出方式の改善に対する見解を公表すること
一つ目の要求に基づいて、基本平均点算出方式の改善案を3つ提示します。それぞれに対する学部としての見解を公表することを要求します。

①履修登録の段階でその単位を平均点に算入するかどうか、学生が選択できるようにする。
②所定の単位数のみを算入し、他の単位は算入しない(重率0とする)。
③所定の単位数を超えた場合には、それを算入すれば平均点が上がる場合は算入し、上がらない場合は算入しない。

①は、得点への期待度を理由に履修を取りやめる学生が一定数いることから、たとえ得点が取りづらいとされる授業でも得点算入のない単位として履修することができれば、関心に沿った自由な履修ができるのではないか、というものです。しかし、点数に縛られない履修ができる一方で、単位の数合わせのためだけの意欲のない履修が起こりうるという欠点が考えられます。

②は、そもそも基礎科目の必修など一部の単位を除いて得点を進学選択に反映しない、というものです。豊富な総合科目から履修を選択できるという前期課程の魅力を保持できるうえに、基礎科目の相対的な重率が上がり、基本的な内容の定着を促進することも期待できます。しかしながら、総合科目の学習意欲が低下するおそれがあるほか、たとえば理科一類の基礎科目は数学・物理系の科目が半分を占めているなど、科目区分によって分野に偏りがあり、分野による得手不得手が露骨に得点に影響するという欠点があります。

③は、現在工学部の各学科で用いられている点数計算方式を参考にしたものです。高得点を取ると単位数によらず算入されるため学生のモチベーション維持にも繋がるうえ、平均点が自動的に最適化されるので得点への不安から履修を諦める必要もなくなります。考えられる欠点としては、高得点によっていくらでも平均点を高めることができるので、得意分野に偏った履修が起こる可能性があります。

このように、今後の改善の可能性と現状について学部と学生とで認識を共有することで、よりよい教養教育と進学選択の実現に繋がると考えます。以上より、この2点についての見解公表を要求します。

 

<参考>

「前期課程におけるリベラルアーツ教育」

https://daigakujc.jp/c.php?u=00006&l=04&c=02602&PHPSESSID=3fc3fd9953ab1807a6ffa171a3cfe42d

「進学選択に関するFAQ(前期課程)」

http://zenkyomu.c.u-tokyo.ac.jp/sentaku/sentaku2018-FAQ.pdf

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