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コロナタスクフォースの議事要旨を入手しました

自治会は今まで公開されていなかったコロナタスクフォースの議事要旨を入手しました。詳細はこちら

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コロナタスクフォースの議事要旨を入手しました

 

入手文書について

自治会は、今まで一部の大学職員にしか公開されていなかった新型コロナウイルス対策タスクフォース(以下、タスクフォースという)の議事要旨を、情報開示請求により入手しました。期間は2020年2月〜2021年6月分までです。

以下のリンクよりダウンロードできます。

新型コロナウイルス対策タスクフォース議事要旨

この開示により、課外活動の再開について特定の団体のみに許可を与え、他の団体の課外活動についてはそもそも議論をほとんど行っていないことや、直前に中止が決まった五月祭は、もともと制限レベルが上がったときどうするかの議論を先延ばしにしていたこと、など、タスクフォースの不手際が明らかになりました。

こうした不手際は多くがシンプルに議論をしていないことからくるものであり、どれほど議論をしていないかといえば、5月には、緊急事態宣言が終わったときの対応が完全に決まったのは緊急事態宣言が終わってからであり、結果として制限が現在の通常時相当であるレベル1に戻されたのは20日以上遅れるというありさまでした。学生をふくめて広い学内者の意見を取り入れれば、もっと多様な議論ができたはずではないでしょうか。

参加者

参加者は少々の変動はあるものの、基本的に以下のとおりです。

令和2年度:福田理事(理学部)、宮園理事(医学部)、藤井理事(工学部/現総長)、大久保理事(工学部)、里見理事(文科省より出向)、白波瀬理事(文学部、中盤より参加)その他職員(不明。ただし、中盤より野上環境安全衛生部長や産業医の大久保氏、情報システム部門の職員などが時々出席しているのがわかる。)(座長は不明)

令和3年度:相原理事、大久保理事(座長)、斎藤理事、藤垣理事、林理事、里見理事、本部職員の部長全員(野上環境安全衛生部長ふくむ)

 

問題点について

以下のような問題点があります。参照できるよう、[]内に会議の行われた日付を記しています。

・議事録を開示請求したが、議事録ではなく議事要旨が開示されたため、具体的な議論の内容が不明である。

・序盤に番号の抜けがある。(議事録のない会議が存在する)

・学生宿舎の学生を強制退去させようとした形跡がある。[3/12会議]

・段階別行動制限指針の策定に関し、専門家の招聘を行っていない。[4/2]

・4/9会議で国に対する要望について検討したようだが(内容の記載なし)、以後最新まで国に対して要望および要望の検討を行っていない。

・全体的に駒場に関する議題が非常に少なく、本部と駒場との懸隔が見て取れる。

・課外活動再開に関する議題は6/11,6/22,6/25にあり、全て結論が出ずに終了。6/29に運動会所属運動部のみが試行として再開を認可されたが、課外活動の議論はそこで終了し、運動会以外の課外活動についての議事は6/25以降、[翌年の1/14]に至るまで出されなかった。(7/9-20で検討しているのは入構チェックや感染発覚時の対応のみ)

さて、段階別行動制限指針において、課外活動の制限は制限がある中で最低の制限レベルでも「一部許可」となっているため、タスクフォースの許可・方針策定が必要だが、タスクフォースの議事要旨を見る限り、学生の課外活動の再開の議題をおいて、以下に列記する活動の許可の議題が行われている。また、同時に提起した部門・理事の名前をあげる。

駒場キャンパスの試験会場としての貸出(本部総務課の要望) [2021/6/1からほぼ毎月]
文学部の北海道への実習の承認(文学部の要望?)[6/1]
エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(産学連携系の行事)の勉強会配信をEMPラウンジで行う要望(藤井理事の要望)[6/11]
本郷キャンパスの国立大学法人職員試験会場としての貸出(里見理事の要望) [6/15]
伊藤国際学術研究センター・UTCCの学外者も含めた営業再開の検討(藤井理事の要望)[6/22]
東大-住友林業のトップ対面会談の実施(要望者不明)[7/3]
社会連携部関連の本郷キャンパス内での対面イベントの承認(社会連携部の要望)[7/27]
記者会見の対面実施(広報課の要望)[8/3]
TV番組撮影の承認(広報課の要望)[8/6]
東大エグゼクティブ・マネジメント・プログラムの対面実施(藤井理事の要望)[8/13]
ライフスタイルデザイン研究ユニットシンポジウムの対面実施(要望者不明)[8/20]
向ヶ岡弥生町会との懇談会の対面実施(要望者不明)[8/27]
MDSコンソーシアムデータサイエンティストコンテストの実施(要望者不明)[8/27]
「アジアにおけるグリーンイノベーション」研究会の開催(要望者不明)[8/27]
伊藤国際学術研究センター内会議室・ホールの学外への貸出を段階的に実施することの承認(藤井理事の要望)[9/10]
(以下略、このように課外活動・対面授業の制限が続く中、学生のためなのかが不明なイベントが許可され続けている。)

 

・同様に、制限がある中で最低の制限レベルでも対面授業については一部のみ再開し一部のみを許可するという位置づけだが、何を認め何を認めないのかの議論を一切していない

活動制限レベルを引き下げる際の基準が緊急事態宣言が終息した5/25の時点で決まっていない。(5/18,5/21,6/4,6/8の会議で相談している。結局、活動制限レベルは制限解除後の6/1に3→2になったが、2→1へは、大きく遅れて6/15にやっと引き下げられた。

・6/30に役員昼食会を開いている(他に記載はないので他の開催・不開催は不明)[6/29]

課外活動や対面授業再開に関しての対応が決まらないまま、タスクフォースの開催数を削減[7/30]

・第71回駒場祭(2020年)が、学外者の入構禁止を条件に開催を認められている[10/8]。(もともとの許可がオンライン開催の許可なのか対面開催なのかは不明だが、実際はオンライン開催されたところを見ると、おそらくオンライン開催か。)

・オンラインで駒場祭が開催された日の11/23に東大整形外科同窓会が開催されている。[10/29]

・宿舎に居住する学生に対する保健センターのサポート要請が来たのは11/5が初めてで、それまでは宿舎に対する制限に関するもののみだった。

・11/26の会議で、局所的な制限レベルの設定など柔軟な対応の検討が了承されているが、その後達成されていない。

12/17の会議で、外部団体の施設使用要件として「国家試験、資格試験その他社会的影響の大きい行事等」が示されたが、同会議で、「入学試験後であること、教養学部が了承していること」を理由に学会へ教室の使用許可を与えている。しかし、学内のイベントである五月祭、令和2年度入学者歓迎式典などはこれより厳しい対応がとられ続けた

・緊急事態宣言かつ制限レベル1の状態で試合・大会のある運動会に活動許可を与えた。なお、「検見川セミナーハウスや山中寮での合宿についても整理することとなった」という記述があり、合宿も認めた可能性が高い。なお、課外活動の中で運動会のもののみ認めた理由は示されていない。[1/7]

・1/14の会議で本郷の学生支援課から工学部の「研究科長・学部長特別工学教育プログラム」の許可が認められている。なお、理由については記載がない。[1/14]

運動会、工学部の課外活動には許可を与えたのに対し、音楽サークルのコンサート活動は「緊急事態宣言中に練習は認められない」として、緊急事態宣言を理由に禁止している。[1/21]

・学生宿舎(おそらく駒場インターナショナルロッジ)を対象に、下水中の新型コロナウイルスのモニタリング実施を行っている。[1/21,2/18,5/13]

運動会フットサル部の活動について「フットサル部については感染リスクが高いため、対応について検討してもらうこととなった」結果、「フットサル部の試合後14日間はキャンパスへの入構を禁止」すること、「体調不良の場合は外出禁止にする」ことを条件に活動を認めている。[1/28,2/4]

運動会に対し、「活動の飲食、部室等での懇親に注意」を行っている。同時に、音楽サークルの2月・3月の公演中止の報告があった。[2/12]

緊急事態宣言かつ制限レベル1の状態でRoboTechのガレージへ入室可能な学生数を3名から8名に変更する許可を与えている。[2/18]

・3/11の会議で、サーオリをレベル1~0.5の範囲内ならば開催することの許可が行われている。運動部・工学部以外の課外活動が議題にのぼったのは2020年から数えてここが初めてである。(なお、その後準1(1より下)のレベルになった段階で、オリエンテーション委員会により独自に中止が発表された)

・運動部の課外活動の制限レベル1での例外的制限緩和について、大会がなくても許可ができるよう、3/4,3/11,3/18に議論が行われている。(文化部などは無し)

五月祭の実施形態について、3/18に議論が行われたが、「22日からレベル0.5へ移行するため、再びレベル1になった段階で改めて付議する」として先送りになった。(なお、4/15に五月祭のレベル0.5におけるガイドラインの策定が行われている)五月祭中止は、レベル準1になった段階で要求されたため、この段階で議論しておけば直前中止にはならなかったはずである。

・3/25に活動制限表の改訂が行われ、「実態に合わせて改訂」がなされた、少々制限が緩和された。(課外活動などの許可制は変わっていない)

・第37回会議において、イベントの実施についてはタスクフォースでその都度確認の方針を取るという方針が決まったが、令和2年度入学者歓迎式典の開催についてはタスクフォースの議事要旨にそれに関する議論の存在を確認できないため、議論を行っていないと考えられる。なお、2021年の駒場祭の開催についても、6/24までのタスクフォースの議事に登っていない。

・駒場でほぼ毎月開催される外部試験については、野上環境安全衛生部長によって「社会生活の維持に必要な催し物」だとして中止を求めない方針がとられた。[4/28]

5/6に国の緊急事態宣言との同調をせず、レベルを維持する方針が初めてとられた。それにもかかわらず、五月祭の「構内同時滞在者数人数」について再確認を行っている。そもそもレベル準1になったのは4/28であり、9日後になってようやく検討を行っている理由は不明。なお、五月祭中止はタスクフォースの会議のない5/7に五月祭委員会に通達されている。「構内同時滞在者人数について確認」するだけのはずが中止が決定され、しかもその通達がタスクフォースの無い日付に行われた理由は不明である。

・留学に関する議題が初めて登場したのは5/27であり、有志による大学・文科省宛ての署名・要請文を受けてであった。結局交換留学等予定者のワクチン接種については6/24に確定した。

・政府がワクチンの職域接種について発表したのは6/1だが、6/3のタスクフォースでは相談は行われていない。6/10にワクチン接種にかかる職員の特別休暇に関する議案が出ており、ワクチン接種プロジェクトチームの設置は6/17に決定した。(なお、教養学部学生自治会が教養学部にワクチン接種について質問書を送付したのは6/2であり、「調整中である」との回答は6/14に来ている)

・6/3の会議で、文化系サークル団体の学内施設の使用について初めて議案が出されたが、再度検討となった。6/17に承認された。

6/17の会議で、「第94期五月祭常任委員会からの要求事項について報告があった」とあるが、報告のみで、「相談」としては分類されていないため、議論していない可能性がある。また、五月祭の要求は5/10に行われたはずであるが、なぜ6/17の会議で報告が行われたのかは不明である。この間、タスクフォースは「東京大学生産技術研究所 設立70周年記念事業 科学自然都市協創連合 大漁旗(Future Flag)プロジェクトお披露目会」やNHKの動画撮影、武田ホールのイベントなどについて検討・承認を行っているため、忙しかったということはないはずである。

その他

自治会はこの他にも各学部の所持文書に対し、コロナ対応に関する開示請求を行っています。
審査がかかるということで開示は12月まで延期されましたが、開示に成功次第、広報いたします。

また、今回の開示により明らかになった情報を、様々な取り組みや学部への追求に活用していきます。

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